導⼊事例

CargoWiseの導入事例


事例作成年月:2025年7月

情報




会社名株式会社南海エクスプレス / Nankai Express CO.,LTD.




ホームページwww.nankai-express.co.jp




産業:物流




業種:国際貨物運送取扱業務, 輸出入通関業務, 倉庫業




駐在事務所の国日本米国・シンガポール・マレーシア・中国・香港・ドイツ他




ユーザー数350名




新ソリューションCargoWise / カーゴワイズ  (ワイズテックグローバル社)




旧システム自社開発システム

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会社概要




株式会社南海エクスプレスは、1950年に南海航空観光株式会社として創業。以来、南海電鉄グループの国際物流会社として、航空貨物代理店業務、輸出入通関業務、海上貨物運送取扱業務、貨物運送取扱業務をはじめとする各種貨物サービスを提供。
祖業である航空貨物輸送では、航空便などの直前受付や変更などにも柔軟に対応できるなど、顧客ニーズに合わせた最適な国際輸送サービスの提供できるなどの強みを持つ。また海上輸送や近年は倉庫業にも力を入れ、医薬品などの特殊荷物の輸出入や保管配送サービスにも注力。特殊貨物輸送の例としては、イルカなどの動物輸送の他に、最近では中国へパンダを返還する際の陸上輸送を担当するなど話題となる(中国/四川省【パンダ輸送】|プロジェクトストーリー|株式会社南海エクスプレス-採用サイト)。本社は大阪府大阪市。

Project Details

プロジェクト背景

南海エクスプレスでは、自社開発した専用の航空・海上輸出入(フォワーディング)システムを20年以上に渡って使用。国際貨物輸送の業界でも各企業間でこれまで以上に日本のみならず世界中でデジタル化、DX化が進んでいく中、現行の内製システムでは、これまで以上に顧客からのニーズに迅速に対応できる柔軟なサービス提供の難しさが増していく。また、事業分野を拡大していく中で、これまでのように顧客向けに個別のシステム対応など行いながら、現行の日本中心の独自システムでの継続対応に苦慮。

このような背景から、業務の標準化や顧客サービスの向上を行い、今後の中長期的な成長を見据えた、グローバル規模のフォワーディングソフトが必要に。これらの目的を踏まえ、グローバル規模で最も且つ唯一無二とも言える実績を有しているCargoWiseのパッケージソフトの導入を決定。



プロジェクトのタイトル

CargoWise(カーゴワイズ)を基幹システムとして日本本社や海外拠点へグローバルロールアウト(全面導入)



ソリューション・モジュール

CargoWise (CargoWise One)

 
  • フォワーディング(航空・海上輸出入業務)
  • 見積業務
  • 倉庫業務(一部使用)
  • ウェッブトラッカー (NEO), eDoc, eAdaptor
(CargoWise NEO の画面)


導入・開発期間

 
  • 日本: 12か月
  • シンガポール: 3か月
  • マレーシア: 2.5か月
  • アメリカ: 6か月予定



プロジェクトの目的と導入後の目標

 
  • グローバル規模でシステムの統一を図る
  • 国内外で属人的な体制(担当しか知らない業務やシステムなど含め)を改め、業務の標準化と生産性の向上を図る
  • 日本から海外も含めた全体のデータを見られるよう可視化を向上させる


プロジェクト組織、体制と人材について



  • プロジェクトメンバー6名(プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダー(全体と業務)、IT担当、システム開発者他。)

インタビュー

織戸康次執行役員(ITイノベーション推進部長、プロジェクト責任者)

プロジェクト責任者: 織戸康次執行役員(ITイノベーション推進部長)



CargoWiseを選んだ理由や背景を教えてください。

選考の過程で、実際は日本の国内ベンダーのシステムも検討したが、グローバルで導入できるベストなシステムの導入を考慮した結果、CargoWiseを採用することを決定しました。日本からでも海外のデータを見るという目的や、全体業務の標準化を行うためには、CargoWiseがベストと考えました。



CargoWiseを導入して良かった点やその効果などを教えてください。

 
  1. 業務の標準化: 共通システムを使用することで、統一された業務が増えて、属人化していた状況が改善した。以前の日本では独自のシステムであったため、顧客向けに過度に対応しすぎる、また担当者のみしか知らない業務やシステムなどが存在するなどの課題があった。
  2. 業務作業量を30%程削減: 併せて業務効率が大きく改善したオペレーションが増えてきた。例えばハウスB/Lを作成する際、CargoWiseが自動連携しているグローバルフライトスケジュールや船社のスケジュールなどから到着情報を有効活用し、自動でステータスを海外法人や荷主様に送信することが可能になった。航空輸出などではCargoWiseのプレアラートを活用して、ハウスの情報や必要なドキュメントなどを自動送信している。何が明日着くかなどを海外法人にも自動的にEmailで送付できるため、これら書類やステータスにまつわる業務効率は大きく改善し、実際20-30%の作業量を削減することができた。
  3. 40%の紙や印刷作業の削減: 他に、これまで請求書などはドットマトリックスのプリンターを使い5枚複写用紙に印刷し郵送していたものも、オンタイムにEmailで自動的に送信するようになり、まだ紙の使用量は改善半ばであるが、現状で40%程度削減するなど大きく改善した。
  4. 収益率の算出効果: 最後に、これまでは売上と原価は別々に入れており、部署毎などでしか採算を出すことができなかった。それがCargoWise導入後の今では、売上と原価を1件ごとに見ることができ、顧客毎や1件当たりのプロフィットもリアルタイムで見ることができ、収益管理業務や可視性が大きく向上した。顧客毎の収益率を出して、そのランキングなどを算定しながら、業務や収益の改善などに役立てることができている。



プロジェクトで一番苦労した点を教えてください。

ユーザートレーニングです。エンドユーザーはこれまであまりにも違うシステムに慣れていたため、リリース日を後には延ばせない中で、CargoWiseのシステム業務を行えるか大きな不安があった。そのために、工夫した点の1つは、良くできそうなユーザーにまず新システムを習熟してもらって、その後に、あまりできていないユーザーにアドバイスや手ほどきを依頼して何とか対応しました。

他には、システム更新に対しての批判的な考え方の方もいるので、ワークフロー設定や業務標準化のための劇的な変化に、対応できないかもという箇所は間々あり、そのバランスには苦慮しました。



現段階でCargoWiseの評価を教えてください。

良いシステムだなと思う。大変良く作りこまれて、いろんな国の標準ややり方に対応できている。例えばRegistry(設定)は国毎や海外拠点毎に変えられる。Forwarderとしては、CWをどう使うかをよく考え、Work flowやTrigerなどうまく使えば、業務効率を上げてミスなく使える大変良いシステムになる。

現在アメリカ法人に対してもCargoWiseのロールアウトを行っており、2025年末以降は、日本を含め全体の生産性とデータの可視化の向上が大きく改善できるところに来ている。



カルソフトをパートナーに選んだ理由と、実際はどうであったか評価してください。

日本企業と日本状況や業界をよく理解しているパートナーを探していて、その点でカルソフトがトップという評価から選びました。実際に評判通りで、プロジェクトメンバーのアレンさんや川本さんから色々アドバイスをからもらって大変助かりました。今もしっかりとサポートしてもらって助かっています。



もしカルソフトを一言で例えるとどんな言葉になりますか

“芯をもっている”

実際にはCargoWiseには色々な使い方があるが、アレンさんなどにCargoWiseのことを相談すると、こう使うべきです、と言い切って、ベストプラクティスを提案してくれる。業務にも知見があり、またCargoWiseの全部を知らない限りは言いきれないことなので素晴らしい。



今後へ向けてのお考えや取り組みについて教えてください。

今後は、更にCargoWiseのデータをいかに活用するかを考えています。経営層の方々は細かい数字やレポートを見てもピンとこないので、今後DashboardやBIなど、数字や指標などを見やすい形にして、経営層が適時適切な判断ができるようにサポートしたいと思っています。また今よりも、Work flowやTrigerなどうまく活用し、業務効率や生産性含めサービスの質を上げていきたいと考えています。

全拠点にCargoWiseが入った後の2027年には、(反対された方々にも)見ておけよ!と言っておきます(笑)。

 
織戸康次氏、南海トランスポートインターナショナルLA事務所の前にて。

その他カルソフトメンバーからのコメント




プロジェクトの中で織戸さんが仰っていた大変印象的なお言葉があります。

“できへんことをやれと言っているわけではない。何とかなる。”

と、大変肝が据わった心構えとその推進力が、今回のプロジェクトの大変大きな力にもなりました。“できるもんはできる”、ITは心を含め強くあるべきという信念が感じられます。

通常では導入プロジェクトは、業務の方々とのやり取り含めて業務側の深い理解や参画が必須となります。ただ、今回南海エクスプレスさんのプロジェクトではITイノベーション推進部の方々が中心となり、ほぼ全てのやり取り含めシステム側の方々で完結できた数少ないプロジェクトの1つとなりました。私たちもパートナーとして様々な勉強をさせていただきました。本当にありがとうございました。今後とも世界中へのロールアウト含め末永くよろしくお願い致します。

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