Dynamics GPからDynamics 365への移行

GP to dynamics 365 integration

Dynamics GPとDynamics 365 Business Centralは、どちらも中小企業向けのERP(エンタープライス・リソース・プランニング)ソリューションです。この2つのソリューションは、ほぼ同様の機能を持ち合わせていますが、ライセンス、ホスティング、アップグレード、機能性など、いくつか重要な部分に違いがあります。

このブログ記事では、2つのプラットフォームを比較していきますが、まずこれらのERPソリューションがそれぞれどんな特徴があるのかを確認しましょう。

Dynamics GPとは?

Microsoft Dynamics GP(Great Plains)は、財務、在庫管理、サプライチェーン、製造、流通、プロジェクト会計、フィールドサービス、顧客関係管理、人事を管理・統合する総合ソリューションです。

ケーススタディー:Dynamics NAVからのDynamics 365 Business Centralへのアップグレード (calsoft.com)

Microsoft Dynamics GPはクラウドベース?

GPはクラウド? 一言で言うと違います。Dynamics GP の最新バージョンは、ホストされたシステムとして Microsoft Azure クラウドでも動作するように設計されていますが、完全なクラウドベースのソリューションとして設計されていませんでした。この環境に接続するためには、ユーザーはリモートアクセスなどのアプリケーションを利用してGPを使用する必要があります。

Dynamics GPを活用している企業数は?

Dynamics GPは、30年近い長い間、50,000社以上の企業に利用され、数千ものアドオン アプリケーションを持つ、会計に強く、中堅企業向けに先頭を走ってきたソフトウェアの1つです。

Dynamics GPは業界の中でも評価が高く、数十年にわたって信頼性の高いERPと会計のソリューションを提供してきましたが、マイクロソフトは、2022年10月をもってDynamics GPの新機能開発を完全に終了することになりました。Dynamics GPは、業務を管理するための大変実績のあるプラットフォームですが、マイクロソフトが描く未来像は、最新のクラウドベースのERPで描かれています。

Dynamics GPは廃止されるのか?

GPはLCS(ライフサイクルポリシー)下にあり、新しい形でマイクロソフトはサポートのみを継続しますが、バージョンGP2018 R2以降は年3回のアップデートのうち、最低1回のバージョンアップを企業に義務付けています。

Dynamics 365 Business Centralとは?

Dynamics 365 Business Central(以下、BC)は、マイクロソフトが提供する最新のグローバルクラウドERPソリューションです。Dynamics Navision(NAV)のフレームワークから構築されており、Microsoft Dynamics ERPおよび主要ERPソリューションの中で最も導入実績のあるソフトウェアで、中小企業向けに着実に導入数を増やし続けています。Dynamics 365 BCは、クラウドベース、サブスクリプションベースのほか、オンプレミスやハイブリッド環境での導入も可能です。モダンなインターフェース、シンプルな料金体系、完全なクラウド他への柔軟性など、マイクロソフトがDynamics 365 BCを中堅・中小企業向けERPの未来形として強く推奨推しています。

Dynamics 365 Business Centralを活用している企業数は?

2018年にリリースされたDynamics 365 Business Centralは、すでに15,000社を超える企業がそのプラットフォームを利用しています。この数字には、約20万人のユーザーを抱えるDynamics NAVの顧客数は含まれていません。Dynamics NAVも非常に優秀なERPソリューションであり、Dynamics 365 Business Centralがリリース当初から成功を収めているのもも頷けます。

Dynamics GPとD365 Business Centralの違いは?

Microsoft Dynamics 365 Business CentralとDynamics GPは、類似した機能を持ち合わせているERPソリューションです。前段にあるようにこれらのソリューションは非常に多くの機能を共有していますが、いくつか重要な主要な違いがあり、どのシステムがあなたのビジネスに最も適しているかみてみましょう。

まずDynamics GPとDynamics 365 BCの1つの大きな違いとしては、製品の設計にあります。Dynamics GPは、もともとオンプレミス用に開発されたレガシー製品ですが、その後アップデートされ、一部の機能はウェブクライアントをとしてウェブベースでも使用可能です。Dynamics 365 Business Centralは、クラウドに特化して構築されたソリューションです。さらに、Dynamics 365 BCは、複数のエンティティ(データ群)、ディメンション(データの集計項目)、役割毎/権限毎の高度な設定にダブルバイト文字を含む多言語を管理するために構築されています。一方で、Dynamics GPは、この機能のためにカスタマイズやサードパーティのアドオンが必要になります。Dynamics 365 BCはDynamics GPを置き換えるものではありませんが、同様のターゲット市場向けに構築されておりGPの後継とも言える最新のクラウドソリューションです。

Dynamics GP と Dynamics 365 BC の比較

2つのプラットフォームの違いはもちろんですが、ユーザーインターフェイスも比較のポイントになります。レガシープラットフォームであるDynamics GPと、Dynamics 365 Business Centralのモダンなインターフェースとでは、ユーザーの使い易さに大きな違いが出ています。

ここでは、2つのプラットフォームのダッシュボードページを比較してみましょう:

Dynamics GP

Dynamics 365 Business Central

このように、Dynamics 365 Business Centralは、ERPのインターフェースとして、よりモダンな設計アプローチをとっています。Business Centralのロールセンターと呼ばれるダッシュボードページでは、ユーザーのは現在のビジネスパフォーマンスを明確に把握するために、KPIとアクションアイテムが分かりやすく表示されます。

さらに、Dynamics 365 Business Centralは、Dynamics GPと比較して、ユーザー毎のパーソナライズがよりしやすく設計されています。Business Centralのユーザーはほぼすべてのページで、データの非表示、追加、移動を自身で行うことができ、自分の業務に合わせたユーザーレベルで関連情報を最適化するインターフェイスを作成することができます。

次に、各システムのアイテムマスターを紹介します:

Dynamics GP

Dynamics 365 Business Central

Dynamics 365 Business Centralは、ユーザーインターフェースの点でDynamics GPより格段に優れてしています。Business Centralは、特定のアイテムに対する最新のスナップショット情報を表示し、在庫レベルやその他の様々なアイテムの情報を一目で分かるように表示しています。Business Centralは、現在の在庫を把握するだけでなく、将来の在庫ニーズを予測し、現在および将来の需要に基づいた在庫分析や決定がしやすくなります。

もっと読む:Microsoft ERPの比較:Dynamics 365 Finance and Operation、Dynamics 365 BC、Dynamics GP – Calsoft Systems | ERP, Network, IT Services

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Dynamics GPからDynamics 365 BCへ移行

Dynamics GPは何十年もベストセラーERPの1つでしたつでしたが、テクノロジーは進化し続けており、実際にはMicrosoft Dynamics 365 Business Centralに移行すべきか悩んでいるDynamics GPユーザーも多くいます。

ここでは、先にがDynamics 365 Business Centralへのアップグレードを検討されているお客様が考えている理由を一部ご紹介します:

  • Dynamics 365 BCのようなクラウドホスティングシステムは、物理的なハードウェアを管理するコストを効果的に排除することができるため
  • Dynamics 365 Business Centralは、お客様のビジネスの状況や環境に合わせて柔軟に拡張成長・縮小できるため
  • クラウド環境では、オンプレミスのインストールと比較して、アップデートプロセスがはるかに簡単であるため、ユーザーは常時ソフトウェアの最新バージョンを維持することができるため
  • 様々なデバイスからERPにアクセスすることで、リモートワークの移行や維持が容易なため
  • マイクロソフトの世界最高水準のセキュリティ基準を活用しながら、セキュリティリスクを軽減し、コンプライアンス維持にも対応できるため
  • 業務のワークフローを改善しながら、他の使い慣れたマイクロソフトのアプリケーションと同様に使いやすいユーザーインターフェイスを活用することができるため
  • Word、Outlook、Teams、Excelなど、すでに使用している多くのMicrosoftアプリケーションやPower BIなどとの最新の統合機能を活用できるため

Dynamics GPからDynamics 365 Business Centralへの移行を検討されている企業様は、ぜひ弊社のGPからBCへの移行事例などもご覧ください。Calsoftは、最新のクラウドベースのERPシステムに移行するために作成された移行パッケージ、D365 CloudShiftをご用意しています。Dynamics GPのマスターデータ、GLなどの過去の取引データをDynamics 365 Business Centralに移行するために、Calsoftの移行テンプレートを活用し、移行プロセスを効率化することが可能です。

本パッケージがお客様のGPやNAVからDynamics 365クラウドへの移行をどのようにサポートできるのか弊社までお気軽にお問い合わせください。カルソフトは、Dynamics 365 BCで2020年Microsoft US partner of the yearを受賞し、20年以上ERPに特化したマイクロソフトのゴールドパートナーです。お客様のビジネスに最適なERPソリューションのご提案ができるよう、ご連絡お待ちしております。