クラウドとオンプレミスERPの違い

特に近３～４年の間に、テクノロジーの進化とビジネスニーズや環境などの影響を受け、2020年現在、世界のほぼすべての主要ERPベンダーがオンプレミスERPからクラウドERPへと転換しています。今後も、新型コロナウイルスの影響による在宅勤務への移行など、クラウドERP転換の流れはさらに大きく加速することが予想されます。

今回の記事ではそもそもクラウドERPとは何なのか、オンプレミスERPとの違いは何なのかということについてご説明します。クラウドERP・オンプレミスERPの違いや特徴、それぞれのメリットなどを理解し、企業に最適なERPを選定する参考になれば幸いです。

クラウドERPに関する詳しい説明はERP導入ガイド “クラウド ERPとは？” をご覧下さい。

クラウドERPとは？

まず初めに、クラウドERPとは、一言でいうと「クラウド環境で使用できるようにしたERP」です。従来のERPはベンダーからソフトウェアを購入し、自社サーバー上に構築した上で利用するものでした。一方、クラウドERPは、サーバーを自社で管理する代わりにERPベンダーが提供するクラウドサービスを利用します。インターネットにアクセスできる環境があれば、ユーザーは任意のタイミングでどこからでもソフトウェアを利用することが可能です。

オンプレミスERPとは？

オンプレミスERPとは、ベンダーからソフトウェアを購入し、自社サーバー上に構築した上で利用することです。自社で構築・運営するため、システムを柔軟にカスタマイズできる反面、ソフトやサーバー構築のための初期コストや構築時間がかかります。ネットワークの障害が起こった場合など、トラブルにも自社で対応する必要があります。

クラウドとオンプレミスERPの特徴

クラウドERP

クラウドERP・オンプレミスERPは、基本的に以下のような特徴を備えています。どちらのERPにも一長一短があるので、自社の目的・目標に適したERP選定を行うのが重要です。

費用	・システムを運用する環境構築が不要なため資産や機器の運用管理費用が発生しない。・サーバー等のハードウェアが不要なため初期費用を抑えられる。・使用ユーザー数や容量などが時々のニーズに応じて機動的に増減可能である。（通常経費扱い）
導入スピード	環境構築が不要なため短時間での導入が可能。
セキュリティ・安全性	主要ベンダーのデータセンターは、一般企業が保証できるレベルを上回るセキュリティを備えている。
バージョンアップ	定期的な自動アップデートにより便利な新機能を搭載したERPが定期的に配信されてくる。

オンプレミスERP

費用	・サーバーとソフトウェア・ERPライセンスを購入するため初期コストがかかる。・費用の多くは買切のため、長期的に使用するとランニングコストが安くなる場合がある。・ソフトやハードの購入後は、基本的に削減や大幅な変更はできない（投資済資産）。
オンプレミスの強み	必要に応じでシステムをカスタマイズやアップグレードするなど、より自由度の高い利用が可能。
セキュリティ・安全性	セキュリティ・安全性共に自社環境の運営・保守に大きく依存する。

まとめ

クラウドERPとオンプレミスERPの違いについてご理解いただけたでしょうか。どちらのERPがベストかは、システム導入の目的・目標によっても異なりますが、今後オンプレミスERPからクラウドERPへの転換が大きく加速することを考慮すると、まずはクラウドERPから検討してみるのもいいかもしれません。

カルソフトについて

カルソフトは、1994年の設立以来、米国の中小企業からFortune 500企業まで、幅広い顧客のニーズに合わせたITソリューションを提供してきました。米国全域とアジアを中心にオフィスを構え、主にマイクロソフトDynamics 365, GP, NAV (BC), AXやCargowise OneなどのERPソリューションを主軸に、お客様のビジネスパフォーマンスを最大化することを使命としています。

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